天頂で起こる皆既日食
天頂で起こる皆既日食

☆サロス136の皆既日食
サロス136は正午中心食の場合、天頂で起こることのある稀な皆既日食として知られています。
前回の1991年7月11日にメキシコで見られた皆既日食でも、正午中心食に近い観測場所だったので天頂に近い方角で皆既日食を観測しました。

1991年7月11日に天頂で見えた皆既日食


以下に、天頂方向で見た皆既日食のシュミレーションアニメを添付しました。

天頂での皆既日食
2009年7月22日に北硫黄島で見える皆既日食


★今後天頂で起こる皆既日食
2132年6月13日に天頂で見える皆既日食〔サロス139〕


2255年5月7日に天頂で見える皆既日食〔サロス142〕


天頂で起こる皆既日食は正午中心食に北回帰線付近で太陽が天頂方向にある時、皆既日食となれば見ることが出来ます。
北回帰線・南回帰線付近は地球の自転速度が速く、皆既日食状態の天体を自転のスピードで接触時間がより長くなれるように追いかけています。言わば、月の影である本影錐を追いかけて皆既日食が長く見られるようになります。このため北回帰線以外の場所で皆既日食が起こると、長くても5分程度の皆既日食しか見られなくなります。

正午中心食に北回帰線付近で太陽が天頂方向にある時と言うのは、夏至だと太陽の見かけの大きさが小さくなります。それを遠日点と呼び、夏至なので北回帰線付近がちょうど見かけの赤道にあたります。この時、皆既日食が起これば時間の長い皆既日食となります。逆に金環日食では、極細のリングが見られます。

正午中心食に南回帰線付近で太陽が天頂方向にある時と言うのは、冬至だと見かけの太陽の大きさが大きくなります。これを近日点と呼び、冬至なので南回帰線付近がちょうど見かけの赤道にあたります。この時、皆既日食が起これば時間の短い皆既日食となります。逆に金環日食では、竹輪のような太陽のリングが見られます。
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