太陽高度4度の本影錐 佐山敬悦

太陽高度4度の本影錐

日時
(現地時刻)
2002/12/4 19:41´12"
撮影地 南オーストラリア州リンドハースト郊外の砂漠にて
風速25m/s以上の強風の為、三脚固定で広角撮影
緯度・経度南緯30°11´08" 東経138°19´50"
露出自動露出
機材SONYハンディカム
レンズ純正標準レンズ
フィルムMiniDV TAPE

写真説明

こちらは、2002年12月4日にオーストラリアの内陸部で撮影した皆既日食の本影錐の様子です。

今回の皆既日食は、月と太陽の大きさがほぼ同じくらいなので皆既日食の継続時間も僅か24秒と短かったのが特徴でした。そのために普通の皆既日食よりも観測できる幅が非常に狭く、大地に映った月の影の移動する幅もV字型のように狭いのです。この月の影のことを天文用語で本影錐(ほんえいすい)と呼んでいます。今回は太陽高度が4度と低いために観測できました。太陽高度が高い場合も観測できますが、淡い現象なので寝ながら上を見るしか確認する方法がありません。

実際に体験すると太陽の光が月によって失われてダイヤモンドリングを迎える瞬間、黒くて大きな影が太陽方向に迫ってきます。皆既中はその影の中に大地が覆われるので、地平線付近からわずかに影から外れた太陽の光が全周に渡って夕焼けの状態で見られます。それも長くは続かず、猛スピードで月の影は地表を駆け抜けて行きます。地球の直径を約3時間かけて通過するので、どんな交通機関も月の移動するスピードにはかないません。

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地平線に沈む部分日食沈む太陽の角撮影標準露出表観測地情報(文)オーストラリア砂嵐ツアー・前半

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