サンファン皆既日食・観測編

さやまB

sanjuan update

【第二接触の2時間半前】
観望場所に機材をセッティング。相変わらず天気は良いままです。

東京でのシミュレーションができませんでしたが、 AZ-GTi×REDCAT51のセッティングに時間をかけてみます。

AZ-GTiは経緯台ながらGPS内蔵、自動導入・自動追尾をしてくれます。夜なら2-3の明るい星を頼りにキャリブレーションしますが、昼はそうはいきません。

REDCAT51の初期値水平はデジタル水準器を使ってみます。方角は、REDCAT51から垂らした2本の糸を結ぶ線を手掛かりにアナログコンパスとデジタルコンパスで南北を定めます。

ここに時間をかけたおかげで太陽追尾は250mmでの撮影には大きな支障がない程度までセットできました。やはりこれは楽です。経緯台自体は乾電池単3(6本)で駆動し重量は4s程度。購入して2か月弱でしたが、優れものと感じました。
AZ-GTi×REDCAT51のセッティング
AZ-GTi×REDCAT51のセッティング

サンファン観測地のパノラマ写真
サンファン観測地のパノラマ写真

【第二接触の74分前】

空港のそば、といえばそばですが、飛んでくる航空機がいないこともあり誰も周りに居ません。ひたすらその時を待ちます。

第一接触。いよいよです。雲は全くなく、心湧きたつ自分がいます。いきなり余談ですが、ずっと太陽を向いていないと「いけない」ので、サンスクリーンはばっちり縫っておきます。
第一接触
第一接触
【第二接触の15分くらい前】

私たちを見つけたのか、ツーリスト家族10人くらいが空港から歩いて私たちのところにやってきます。状況説明したところ、喜んでいるようでした。今回は前回のような友人大勢でもなく、市内でもなくポツンと見てますので、こちらも嬉しくなります。

確か2008年西安郊外で見たときにも同じように、ポツンとしたところに、ツーリストが来るという状況だったな、と思い出したりしましたが、今はどんどん食分が進むので余韻に浸ってはいけません。
第二接触の15分くらい前
第二接触の15分くらい前
【いよいよ第二接触から第三接触に】
見渡す限り、小さいターミナルと道路沿いの僅かの木しか遮るものがありませんので、 空の明るさの変化が良くわかります。

ビデオカメラはAUTOモードで回しっぱなしでしたので、食分0.8くらいまでは(カメラが頭良すぎで)暗くなり度合いをうまく画面に残せてませんが、0.8を切ると暗さが到来しているのがわかります。

何度も書きますが、ここは皆既帯限界線のそば。予想では、太陽に向かって空の左側(南側)が明るく、右側(北側)が暗いと思っていました。そのとおり、影が次第に近づきます。
第二接触
第二接触
少ない木々から鳥の声も聞こえ、ツーリストの歓声、そして私と通訳の声。特に私は「きた、きた、すごい、」を連発。ボキャブラリーの少なさを露呈していますが、毎回毎回そうなので、感動したときこそシンプルな言葉にしかならないのではないか、と勝手に解釈しています。

機材の調子もよく短い短い33秒間はあっという間に終わりました。ダイヤモンドリングと、その合間に見えた素晴らしいコロナと赤いプロミネンス。そして何ごともなかったかのような復光。呆然とする自分が発していたのは「また見たい」だったように思います。
第三接触
第三接触
【余談 皆既日食を楽しんだ方々】

今回はC3のあと30分ほど観測して、同じ日18時55分発のにすぐにブエノスアイレスに戻るフライトでした。空港そばを選んだからこそできた芸当かも。。。その搭乗する機材(ブエノスアイレス発→サンファン着)到着したとき、機体から降りてきた方がキャプテン等と一緒に機体前で記念撮影。なんだろ?と思ったら、なんと航空会社が地元テレビ局と一緒に、スケジュールフライトを皆既日食フライトにしたようで、機内から乗客が皆既日食を楽しんだようです。皆既帯をじぐざくフライトするなんて粋です。帰路、横に座ったテレビクルーの方が必死にPC上で編集作業してましたが、私はホテルに帰ってすぐ寝てしまいましたのでそのテレビ放映を見れず。
食分20%
食分20%

combination of photo

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