○のんびりとした太陽面通過
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2004年の金星の太陽面通過のときと同様、第2接触を過ぎてからは気が抜けてしまった。
しかしながら、追尾装置がないsky90での10分毎の段階露光、及び黒点と金星とのランデブーが期待できたので、完全に暇というわけではなかった。
北の風は強く、時折望遠鏡を揺らすことがあったが、照り焼き状態を覚悟していた私にとっては、涼しく心地よかった。
車の中にいた相方は直射日光を避けるために日よけのタオルを持参してきて、うまく遮っているみたいだった。
望遠鏡の方は、温度上昇によるピントのずれが考えられるので、sky90にはタオルを巻いた。そして時折、ピントのチェックを行うことにした。
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黒点と金星の移動 |
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道の駅は9時から営業開始ということだったが、8時30分ごろから開店準備が行われ始めた。次第に車の出入りも多くなっていった。
と言っても、私が機材を広げていても邪魔になるという程度ではなかった。それどころか見せて欲しいということで、相方と持参していた日食グラスを手渡して、見せてあげた。
ちなみに日食グラスで見る太陽には、第2接触時直後と異なり、小さな黒い点を容易に認めることができた。
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湖北みずどりステーション |
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9時になると駐車場内にBGMが流れ、道の駅の営業が本格的に始まった。
入り口には時々、長浜・戦国大河ふるさと博のマスコットキャラクターの三成くん*が立っていて愛嬌を振りまいていた。
*ゆるキャラ三成くん:長浜・戦国大河ふるさと博開催(3/24〜12/2)に合わせた限定キャラクター
私が望遠鏡を広げているところにも夫婦や団体客が来て、何人からは見せて欲しいということで、相方共々日食グラスを手渡して金星がある場所を時計の文字盤に例えて教えてあげた。
バイザックでの拡大撮影、及びsky90による10分毎の撮影の合間には、日焼け止めを塗ったり、顔を洗ったり、歯を磨いたりした。
風が吹いているとはいえ、ずっと外に出て直射日光を浴びたために、のどが渇いていった。
はじめは自宅及びコンビ二で購入した飲み物を飲んだが、さすがに無くなってしまった。そこで道の駅の自動販売機で購入し、飲み干した。昼になると駐車場はさすがに混んできた。
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三成くん |
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お腹も空いたが、撮影したり、眺めたりして、そんな時間は無かった。
それでも相方が買ってきたテイクアウト用のたこ焼きをほおばることができた。ラジオのニュースでも金星の太陽面通過のことを頻繁に流していた。
この頃、北西から雲が流れてきた。時折太陽が隠されたときもあったが、予定通り撮影を進めていった。
ムードを出すためにフィルターをはずして、高速シャッターで雲越しの太陽を撮影した。
これらの雲、今はまだしも、第3接触〜第4接触時には来ないで欲しいと思った。
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雲ごしの太陽面通過 |
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