■観測場所の天候 この日食は北半球の冬至に近い時期に起こりますが、亜熱帯に相当する緯度を通過する金環帯の東側は太平洋高気圧に覆われています。この時期のグアム近辺は乾季となっており、砂漠のように雨が降りにくい気候です。 グアムの雨雲ズームレーダー のリンク先では グアムのバリガダが観測中心点になっていますが、 少しズームアウトをすると金環帯が通過する地域の雨雲予報を3時間先まで確認することが出来ます。 グアムを通過する金環帯は、ハガニアとタモンの都市圏を中心にホテルが海岸沿いに並んでいます。グアムの西海岸に沈む金環日食は価値のあるものとなるでしょう。 金環帯中心の金環継続時間は3分10秒です。グアムの繁華街にある空港近くのタモン地区も金環帯の中心線に近いので3分10秒継続します。 上述のグアム金環日食帯地図は正確なものであるとは言えず、Xavier M.Jubier さんのサイトを参考に製作しています。DATAの記載は全て Xavier M.Jubier さんのサイトから引用しています。 ■グアムの地理と気候 グアムは、太平洋にあるマリアナ諸島南端の島。マリアナ諸島最大の島で、その南西端に位置します。島は海底火山によって造られました。北部は珊瑚礁に囲まれた石灰質の平坦な台地で、南部は火山の丘陵地帯です。最高地点はラムラム山で、標高406m。 1960年代後半以降は、日本からの観光客を中心としたリゾート地として発展を遂げ、ホテルやレストラン、免税店などが立ち並ぶ。 1990年代以降日本からの観光客は減ったが、2000年代以降は大韓民国や中華民国からの観光客が増加し、経済面では日本などの海外からの外国人観光客による収入が重要な位置を占めています。 気候は海洋性熱帯気候に属しており、年間を通して高温多湿。「常夏」といわれ、ほぼ1年中海水浴が楽しめます。6 - 12月が雨季、1 - 5月が乾季。雨季にはスコールが降ります。年間平均気温は約26℃です。
■グアムの旗 グアムの旗は1948年2月9日に制定されました 。 1917年にアメリカ海軍将校の妻ヘレン・ポールによって考案されたデザインが旗の元になっています。濃紺の地の四方が細い赤色で縁どられ、中央にグアムの紋章(エンブレム)が描かれています。 地の濃紺は太平洋を表し、1948年に追加された赤い縁取りはスペイン統治時代から第二次世界大戦までに流された血を忘れないようにする意味合いがあります。 エンブレムは縦に細長いアーモンド形で、中にヤシの木のある浜辺(ハガニア港に近いアガナ湾)を航行するプロアと呼ばれる伝来の双胴船があしらわれ、赤い字で GUAM の文字が書かれています。 中央の盾形のエンブレムは、島の先住民であるチャモロ人が使用していた投石武器をモチーフにしており、「土地と資源の守り」を表しています。 エンブレム内の湾の背後にある白い崖は恋人岬の断崖で、強い信条と正義を意味しています。 帆船はチャモロ人の勇気、ヤシの木は苦難に耐えた初期の入植者、台風にも耐えるしなやかさ、衣食住の象徴とされています。 ■グアムの観測地→グアム北部の海岸で観測 COCOPALM GARDEN BEACH DATA 13° 37´ 42.7" N △T=69.4s 144° 50´ 25.4" E Magnitude at mid eclipse : 0.97691% Moon/Sun size ratio : 0.95856 annular solar eclipse : 3m 8.8s Event Date Time (UTC+10) Alt Partial (C1) : 2019/12/26 15:33:57.5 +30.0° 0.00% (C2) : 2019/12/26 16:54:32.7 +13.6° 97.69% (MAX) : 2019/12/26 16:56:07.0 +13.2° 97.69% (C3) : 2019/12/26 16:57:41.4 +12.9° 97.69% Sunset: 2019/12/26 17:59 -00.3° 4.28% (C4) : 2019/12/26 18:05:23.6 -01.9° 0.00% グアムの観測地で最適な場所が、タモン湾でしょう。タモン湾の沖に金環日食の中心線が通過します。当日は大勢の現地人が集まるに違いありません。タモン湾の沖で金環継続時間は3分10秒です。 今回のグアム金環日食は、西鉄旅行のツアーに参加しました。ここが指定した観測地は、ココパーム・ガーデンビーチです。 グアム人気No.1!ツアー参加者のみが入れる完全プライベートビーチで、真っ白な砂浜と透き通った海を堪能します。シュノーケリングやカヤックを楽しんだり、ハンモックに揺られてお昼寝したり、優雅で贅沢なひとときが過ごせます♪ この海岸で金環日食が起こると、ちょうど海岸線の向こう側に太陽が見られます。太陽が復円する前に日没となるので、部分日食のまま沈む太陽が非常に魅力的です。 右の写真は、地平線に近い場所で起こった金環日食のイメージ画像です。金環日食の太陽高度は13度と低めなので、写真のような金環日食が実際に撮れるかも知れません。 |