テルナテ島皆既日食・下見編

Keietsu Sayama

(8)サッカー場の下見

ここテルナテ島に唯一あるサッカー場は、ピッチこそ荒れていたものの観客席もありバスまで中に入れる非常にオープンなところでした。

今日が皆既日食ならアウトでした。東の方角に太陽があるはずなのですが雲にさえぎられて全く見えません。その時に撮影したのが右写真で、朝7時半に撮ったものです。第一接触1時間前の空になります。
サッカー場
サッカー場の観客席

それでも段々と太陽が高くなると日差しが差してきます。雲間から差し込む太陽の光がまぶしく、ピッチ上は暑くてたまりません。暑さに弱い日本人は次々とバスの中に入ります。そのバスも冷房が効きづらくなり、朝から皆さん睡眠不足と相まってグロッキーでした。

観客席は子供たちが多くなってきました。すると、一斉にカンカンカンと竹同士を叩いた音がします。何の練習か知りませんが、ピッチの景色を見ながら頭でシミュレーションをしていたので大変気が散ります。
サッカー場の東の空
サッカー場の東の空
暑さのせいで既に何もする気が起きなくなり、機材も出せない状態で下見は無謀で無意味だと思うようになりました。朝11時頃まではここにいるそうなので、どこにも行けません。せめて一部の人間にはテルナテ市街の案内や明日閉まってしまう郵便局で記念切手を買えるかもしれないのになぁ・・・と思いました。

Aコースのホテルはサッカー場の隣にあります。睡眠不足で眠りたいし、汗だくでシャワーも浴びたいです。明日の今頃が皆既時間…どうでも良くなりました。日が高くなるにつれて晴れて、朝より暑くなりました。
サッカー場の北の空とAコースのホテル
サッカー場の北の空とAコースのホテル

サッカー場の南の空と芝生
サッカー場の南の空と芝生

(9)絶景と昼食と中だるみ

昼食を取るためにレストランまで移動します。テルナテ市街中心部から更に南側へ行き、フロリダレストランと言うところで食事をとります。日本の建物のように入ったらすぐ冷房が効いているワケではなく、巨大な扇風機がグルグル回っているだけでした。それでも最終目的地のテルナテに着いたという安心感から、久しぶりに便が近くなりました。飛行機の中でもずっと出なかったのです。こちらも食事は、バイキング形式でした。
フロリダレストラン
フロリダレストラン
レストランのトイレは男女別の個室の前にトイレットペーパーが置いています。何でも個室のトイレットペーパーは無くなっているので共同で使うらしいです。ここで皆既日食観測ツアーの特殊性が如実に出ます。

どこの皆既日食ツアーでも男性が多く参加しているので、トイレ待ちの比率が逆転して男の列の方が長くなっています。回転が速くなって良いですね(^^ゞ…などと女性陣と話しながらやっと自分の番がきました。
フロリダレストランの昼食
フロリダレストランの昼食
暑かったので冷たいものを食べたかったのですが、デザートの飲み物しかなかったです。すぐに食べ終えて移動するかと思ったのですが、何の案内もないまま中だるみの時間になりました。外の景色が素晴らしかったので、早速下の写真を撮りました。ここは、活火山地帯で島々が多い風光明媚な海があります。

更に待っている間、レストランの壁画も撮りました。白い羽根の部分に人間が立って記念撮影をするそうです。羽根だけの絵が何とも言えずシュールでした。
フロリダレストランの壁画
フロリダレストランの壁画

壁画を撮っている頃に日本語で少し古い歌が現地のスタッフによって歌われましたが、誰も興味を持ちません。皆さんが何を待っているのかは明らかでした。

Aコースの添乗員がいたので、早くホテルに行きたいのと今の状況説明を求めました。すると部屋の鍵を取りに行っているので鍵を渡すまで待って欲しいとのことです。まだ掃除していない部屋があるので、その方は部屋に入るまで待って欲しいとのこと。何だか段取りが悪いなぁ…それから一時間待ってやっと出発です。
マイタラ島
マイタラ島

まるで絵葉書の景色のようなマイタラ島(手前)とティドレ島(奥)
まるで絵葉書の景色のようなマイタラ島(手前)とティドレ島(奥)

(10)やっと自由行動

ここでAコースとBコースは分かれます。我々はBコースなので、テルナテ市街のホテルに向かいます。ホテルへ行く前にテルナテで一番大きいスーパマーケットに寄ります。ここで職場へのお土産を調達しました。

蒸し暑かったので冷たいものを探したのですが、常温で保管されていました。ドラゴンフルーツが珍しかったので撮影。結局アイスとザクロジュースを買いました。
スーパーで販売されていたドラゴンフルーツ
スーパーで販売されていたドラゴンフルーツ
午後2時頃になって、ようやくBコースのブルバードホテルに着きました。各自鍵をもらって風呂に入り仮眠を取りたいところでしたが、ツアーに同行している井上さんと市街の郵便局はいつまで空いているのか現地の日本語が喋られるガイドに聞いたところ、もうすぐ閉まるとのことで荷物を部屋に置いてすぐにロビーに向かいました。テルナテ市街の郵便局は朝8時から午後2時半には閉まってしまうそうです。ガイドさんが一緒に郵便局まで行ってくれるので、歩いて行きました。 ブルバードホテルに宿泊
ブルバードホテルに宿泊
今までのバス移動とは違って既にフラフラでしたが、やっと観光気分を味わえるようになりました。歩道ギリギリまで露天商が迫っていました。街は店と人々で活気がありました。100mほど先に皆既日食を告知する看板があったので、画像が荒れるのを覚悟して撮りました。日本語でようこそ皆既日食と書かれています。

看板から10分歩いたところに郵便局はありました。日本と違って局舎全体がオレンジ色です。ガイドを通じて皆既日食の記念切手はないか尋ねていただいたところ、裏の事務室に通されました。
皆既日食を告知する看板
皆既日食を告知する看板
すると事務室には同業者とおぼしき皆既日食Tシャツを着ている欧米人が5名ほど並んでいました。その次に自分も並んだのですが、一番最後の在庫で皆既日食記念切手24枚組シート1枚しか残っていなかったのでそれを買いました。あとは24枚組シートから切った切手があったので、それも全て買いました。

ポストカードが2種類あったので、職場のお土産に各14枚ほど買いました。あの時、行動していなかったら手に入らなかったのです。実に冷や汗ものでした。
テルナテ市街の郵便局
テルナテ市街の郵便局舎
在庫がほとんどなかったのでツアーで同行した方々には切手が売り切れたと言いましたが、実は自分の分しか確保出来なかったのです。他の郵便局でも売り切れていたそうです。同行した井上さんには、24枚組シートから切った切手の三枚組を差し上げました。

それでも先に皆既日食を見てしまったかのような晴れ晴れとした気分になるのは否めません。皆様に申し訳なく思います。郵趣サービス社で各国の切手を扱っていると聞いたのですが、この切手は無かったです。
テルナテ市街の郵便局
テルナテ市街の郵便局内
郵便局からの帰り道、フラフラになりながらもホテルの斜め右にあるモスクを撮りました。その後で足がもたついてしまい、歩道ギリギリで営業していた露天商が並べた商品の石を蹴ってしまいました。店主の大きく叫ぶ声でやっと気づきました。言葉が通じないので手を合わせて謝ったところ、故意ではないとのことですぐに許してもらえました。やっとホテルに到着です。他の人は既に部屋で休んでいますが、外に出て行動したので添乗員から元気な人と勘違いされたようです。 ブルバードホテルの斜め右にあるモスク
ブルバードホテルの斜め右にあるモスク

皆既日食記念切手3枚組
入手出来なかった皆既日食記念切手3枚組

皆既日食記念レターセット
入手出来なかった皆既日食記念レターセット

皆既日食記念切手24枚組シート
唯一入手できた皆既日食記念切手24枚組シート…これは大事に保管しています

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