Keietsu Sayama
|
1992年1月4日に見られたキリバス極太金環日食の1サロス後は、2010年1月15日に起こります。アフリカのケニアとモルジブやスリランカ北部で見られます。モルジブの首都マレでは真円の金環日食は見られないものの、10分46秒も継続する金環日食が見られます。 インド亜大陸の南端にあるカンニヤークマリ市のコモリン岬は、ヒンズー教の聖地として有名で多くの巡礼者が訪れます。その東方沖に浮かぶSwami Vivekananda Rock Memorialは、金環帯中心線に近く真円に近い状態で10分9秒の金環日食が見られます。このため、 モルジブやコモリン岬、スリランカへ金環日食を見に行くツアーが多くなると予想されます。 この極太金環日食は、AC2001年からAC3000年の間で最も長く見られるものです。正午中心食の海上では、11分 8秒も継続時間があります。但し最大接触でも95%しか欠けないので、減光フィルターを付けて観測します。 私は、中国山東半島の青島沖で日没金環日食に再挑戦する予定です。日没近いと金星などの内惑星が見やすくなる上に、金環と金星の位置がとても近くなります。太陽は西南西方向に沈むので、南が海で開けている青島近郊の海岸は絶景の撮影ポイントだと思っています。 下図のシュミレーション画像は、ステラナビゲーター6から作成したものです。5度の範囲内に太陽と月と金星が納まっているので、500mmの望遠レンズでも一緒に撮影が出来ます。青島での金環継続時間は7分14秒ほど。日没でも太陽はかなり明るいのですが、早いシャッタースピードなら減光フィルター無しでも撮影が可能です。デジカメで撮られる方は、液晶ファインダー越しに見ると観測しやすいです。1/8000秒程度のシャッタースピードが必要となります。 ■青島日没金環日食問題点 上述の図でもお分かりのように、青島近辺にかかる雲量は50〜60%となっています。しかも日没寸前なので、地平線の雲に覆われやすい不利益を被ります。しかし金環日食は太陽の光を直接見るので、多少薄雲に遮られても見ることが可能です。 以下のビデオは、米国・サンジエゴで1992年1月4日に撮られた日没金環日食です。このように多少の雲に覆われてもノーフィルターで金環日食が見られます。 |
■青島日没金環日食観測候補地 広範囲の地図を見ると、青島近辺はおろか山東半島の付け根全体が金環帯に覆われています。 金環帯のどこで見ても金環日食になるのですが、真円での金環日食を見ようとすると青島近辺の観測地が挙げられます。既に詳細な観測地は決まっていますが、参加予定ツアーの発表まで伏せておきます。 |