豪華客船皆既日食・出発編

Keietsu Sayama
(4)いよいよ出航
下道を通ったので神戸・三宮で車が動かない程の渋滞に巻き込まれ、やむなく途中から姫路まで高速道路に乗り換えました。飾磨の文字が見えたので高速道路を降りたのですが、港へ行く道を間違え姫路港への到着が予想外に遅くなりました。出発日の締切ギリギリとなった午後2時20分頃に姫路港で受付を済ませ、約21年ぶりの皆既日食クルーズツアーに参加します。
前回のクルーズでは小笠原の父島に上陸したのですが、今回も皆既日食の翌日に上陸が叶いました。朝7時に父島二見港へ入港します。夜6時に出港するまで自由時間となります。

オプションツアーが設けられているので、私はAコースの南島海中公園ボート観光を選択しました。旅行日程は2009年7月20日〜7月25日までの5泊6日です。
ぱしふぃっくびぃなすの場合は、船に缶詰となります。
7月20日〜7月24日までの4泊5日と日程が一日短いので、父島に寄港する時間的な余裕が無いそうです。左の画像は、武漢で見た皆既中の星空です。画像をクリックすると拡大されます。
皆既中の星空
Provided by Fred Espenak, NASA/GSFC

出航前に姫路市主催のトランペットと太鼓のアトラクションがあり、市民に見送られながらふじ丸は出航しました。関東の方が多く乗っているぱしふいっくびいなすに比べて、圧倒的に知人が少なく客層の殆どが西はりま天文台公園友の会会員が占めているので、やたらと関西弁が飛び交う船となりました。

その中にも過去のツアーでお会いした方が乗られていたので、彼らと過ごすことが自然と多くなります。
出航前のふじ丸船尾
出航前のふじ丸船尾
船内は豪華客船に相応しく、最初はかなり迷いました。最初の夕食は、全員立食のウェルカムパーティー。そこで2人組の天文をやっているヒトには結構知られているアクアマリンさんとお会いしました。

名前は知っていたのですが、実際にお会いしたのも初めてで歌声も聞いたことがなかったです。彼らは湘南から来たので、数少ない関東組です。今日は下道を通り、2時間しか寝ていないのでその日のアトラクションや公開講座は休んで寝ていました。
出航前の姫路港
出航前の姫路港
(5)船内の講義
翌朝、兵庫県立大学自然環境科学研究所の黒田武彦教授による「皆既日食とその観測」と言う全員参加の講義がありました。これは公開講座ですが、受講料がふじ丸参加の料金に含まれています。小冊子にNASAから引用された写真が掲載されていましたが、その中でベイリービーズの写真だけがなんと私の写真でした。これはNASAの引用ではなくて、弊サイトhttp://eclipse.star.gs/から引用したものではないですか?と近くにいたスタッフに聞きました。すると、この小冊子は黒田教授が作成したので直接仰ってくださいとのことでした。
船内の講義
船内の講義
そこで黒田教授に伺ったところ、この写真はNASAから引用した写真…とのことです。NASAの引用が結果的に私の写真となったのですね?と携帯に保存してあった同じ写真を教授に前日の開講式に見せながら言ったお陰で、2002.12.4に豪州で撮ったベイリービーズの写真の説明は弊サイトの写真と紹介されました。ただお渡しした名刺がザンビアの写真だったため、ザンビアで撮られた写真と紹介されてしまうオチが付きましたが…

また弊サイトに掲載している皆既日食撮影標準露出表が参考資料として皆様に配られていたので、「この資料は、このツアーに参加している佐山さんのサイトから引用したものです。」と説明されました。
小冊子と全く同じベイリービーズの写真
小冊子と全く同じベイリービーズの写真
全く私の知らないところで引用される怖さはありましたが
、一応アドレスも書かれているので了承しました。この皆既日食撮影標準露出表は資料が大変古くて、銀塩フィルム時代に作ったものです。デジタルカメラ全盛期の現代には合わないような内容ですが、皆さんなりに利用して戴ければ良いと思いました。黒田教授の講義が終わり先山徹准教授による「父島の地質」を聞いて公開講座午前の部は終了しました。その後、観測予行演習がありました。8階のトップデッキで観測したかったのですが、友の会会員でなければ上がれないと聞いていたので6階のスポーツデッキで観測場所の確認をしました。
ふじ丸船尾から見た渦
ふじ丸船尾から見た渦
確認終了後、観測前に1階シアターでフリートークをしたい方の募集がありました。明日になってしまうと言えなくなってしまうので、「シャドーバンドと本影錐」と言う題で依頼しました。午後からは、兵庫県立大学自然環境科学研究所の石田俊人准教授による「太陽の正体をさぐる」と同じく大谷剛教授による「海洋島の動植物−特異さと脆さ−」言う講義です。フリートークは時間が押してしまい、本影錐について言えなかったもののシャドーバンドはビデオ提供をしてくださった松浦達郎氏のビデオを引用してシャドーバンドの見え方を説明しました。
7/21の気象衛星画像
7/21の気象衛星画像
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