ザンビア皆既日食
B郵便局に行く
今日は明日の観測本番に備えて、リハーサルをする日だけど本番一発観測タイプの私は暇を持て余してました。添乗員のTさんに現地の切手を買いに行きましょうと提案し、お暇な殿方と共に切手を買いに出かけました。本来なら外へ出たら危ないのでホテルの中にいた方がいいと言われているけど、殿方が四人でT嬢を囲むようにして歩けば安全だろうと言う事で、早速郵便局まで歩きました。
日本大使館向かいにあるInter Continentalと言うホテルで、彼女が郵便局の場所を聞いてます。暇な我々はホテルを見渡したり、アメリカ隊の様子を伺ったり。最もこんな高そうなホテルならツアー代もかなりupする訳で、シャワー無しのホテルが我々に はちょうどいいのかも。郵便局の場所を確認したT嬢と共に早速御立派ホテルを出て郵便局行脚しました。途中の道端でアフリカンスタイルの婦女が現れた時はカメラを持って来ていないのをどれだけ悔やんだ事か。
やがて青い建物の郵便局が見えてきました。切手は五種類あり葉書に使えるのは1000クワチャらしい。1000Kのシート5枚買って、後は個人で欲しい切手を買いました。冬至でもここは北緯15度なので、昼間は30℃近くになります。夜は15℃以下に下がるようです。この気温、夏至の弘前そのものです。ホテルに戻ると観測リハーサルが終わる頃でした。
C感動のダイヤモンドリング
翌日は皆既日食。雲一つない快晴で8回目もいただきです。観測地は泊まったホテルの中庭なので、椅子を借りて悠々自適に観測を始めました。
太陽が90%まで欠けた頃、心臓の鼓動が早くなってきました。95%まで欠けた頃、別に用意した皆既日食専用のカメラにレンズを取りつけます。フィルターを取って準備。他は24mmF3.5を本影錐撮影用にします。時間は待ってくれません。手早く作業を済ませ太陽の光が徐々に失われるのを確認しつつ1000mmのピントを合わせ、第二接触のダイヤモンドリングを迎えました。呆れる程に何回も見ているはずなのになんて素晴らしい光景なんだろう!プロミネンスは赤々としていて、コロナは縦方向に見えている。木星も見えている。敷地の廻りは360゜の夕焼けで太陽に行けば行くほど暗くなる。予定通りに食の最大まで一段ずつ露光時間を長くしました。
沈黙の闇の中、回りには乾いたシャッターの音だけが響いています。別のカメラで大地に映った月の影の移動も撮ります。あまりの美しさに溜息さえつくのも忘れて…第三接触に向けて今度は露光時間を短くします。たった3分間に2台のカメラを駆使して神経まで張り詰めます。ファインダー中央に太陽がきていないのを気付かないまま月の縁から彩層の赤々とした大気が見えてきました。まもなくダイヤモンドリング。2000mmで見たファインダーは、まさに圧巻!!月の山と谷がハッキリ見えた頃ついに太陽の光が顔を出しました。まるでビーズ状の木漏れ日のような…2つの独立した光が4つになりやがて1つにまとまりながらだんだん強くなる光を見つめて…
ビーズ・ダイヤモンドリング
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