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  冥王星とカロン 新衛星のニクスとヒドラ （画像はＮＡＳＡからの引用）
  

  DATA	冥王星	カロン
  発見者	クライド・トンボー	ジェームズ・クリスティー
  発見日	1930年2月18日	1978年6月22日
  直径	2274km	1172km
  公転周期	248年197日5.5時間	6日9時間17.6分
  自転周期	6日9時間17.6分（逆行）	6日9時間17.6分（逆行）
  表面重力	0.6m/s²	0.368m/s²
  質量	1.29×1022	1.90×1021
  大気性質	窒素90％ メタン10％	存在しない
  内部構造	氷を含んだ岩石、珪酸塩	水の氷（密度は水の２倍）となっている。 天体同士の距離が非常に近くそれらの引力によって互いに潮汐力が働き、 公転や自転のDATAから分かるように向き合った面は固定されたまま。 地球から月の裏側が見られないように、冥王星からカロンの裏側は見られない。

  
  ■カロン(Charon)の命名起源
  1978年にアメリカの天文学者ジェームズ・クリスティーが発見。
  ギリシャ神話の冥府の川・アケローンの渡し守“カロン”にちなみ命名された
  (彼の妻・シャーリーン(Charlene)と読みが近いことからなづけたらしい)。
  これは、冥王星が冥府の王プルートの名前を持つことに由来する。
  
  ■ニクス(Nix)の命名起源
  2005年5月にアメリカが打ち上げたハッブル宇宙望遠鏡の画像解析により発見。 Charonの母にあたるNyxは既に小惑星の名前となっているので、エジプトの神でニュクスにあたるNixが採用された。 これは夜の女神と言う意味。
  
  ■ヒドラ(Hydra)の命名起源
  2005年5月にアメリカが打ち上げたハッブル宇宙望遠鏡の画像解析により発見。
  ヒドラは九つの頭を持つ大蛇で、冥界を守っている。これはうみへび座の名前にもなっている。
  これらの新衛星は、ニューホライズン(New Horizons)計画の頭文字にも通じる。
  
  

• 冥王星の画像

  
  ■冥王星の最新画像
  米航空宇宙局（NASA）は、ハッブル宇宙望遠鏡により撮影された冥王星の最新画像を公開した。
  
  観測は2000年から2002年の2年間にわたって行われた。 この約6年前の1994年に撮影された画像と比べると、北極域の明るさが明るくなり、 逆に南極域の明るさは暗くなっていることが分かった。地軸が傾いているため冥王星には季節変化があり、 しかも公転軌道がやや強めの楕円であるので、その変化が劇的であるとされてきたが、 今回の比較で季節変化が確かなものとなった。
  
  1988年に行われた地上望遠鏡による観測と、ハッブル宇宙望遠鏡による2002年の観測を比較すると、大気の量が2倍になっていた。これは地表の窒素の氷が昇華したことによると見られており、冥王星の季節変化そして大気のゆくえを考察する上で要のデータとなる。
  
  冥王星へ向けて現在飛行中の探査機“ニュー・ホライズンズ”(New Horizons)は2015年に接近観測を行う。 今回の観測データはその探査計画を立てる際の基礎情報になる。
  
  ちなみにハッブルで撮影される冥王星の像は、数pixelしか得られない。 取得された個々の観測データをつなぎ合わせ解析するためのアルゴリズムが開発され、 20台のコンピュータを動員し4年の歳月をかけて画像が合成された。
  
  なお、論文がアストロフィジカル・ジャーナルの2010年3月号に掲載される予定である。
  
  

• 冥王星の公転軌道

  
  冥王星とカロン 新衛星のニクスとヒドラの公転軌道 （画像はＮＡＳＡからの引用）
  冥王星とカロンの公転軌道 （画像はＮＡＳＡからの引用）
  冥王星とカロンの輝度と成分 （画像はＮＡＳＡからの引用）
  
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  天王星の写真

  
  
  
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  海王星の動画

  
  海王星の大気の変化 「 ハッブル宇宙望遠鏡」
  

• ■冥王星・カロンの探査計画

  
  ニューホライズン(New Horizons)とは、NASAが2006年に打ち上げた惑星探査機である。発射後は木星に接近し、スイングバイによる加速後太陽系の縁辺を目指す。最終的に冥王星と衛星カロン(2015年頃到達)、エッジワース＝カイパー・ベルト(2020年頃到達)の観測を行う。
  
  Launch of NASA's New Horizons Spacecraft
  ニュー・ホライズンズは NASA が2006年1月19日14時00分にケープカナベラル空軍基地から打ち上げた、人類初の冥王星を含む太陽系外縁天体の探査を行う無人探査機である。本体の質量は465kg（推進剤77kg含む）。本体を軽量にして、生じた余裕は速度の向上に充てられた。発射後9時間で月軌道を通過し、13ヵ月後に木星をスイングバイした。月軌道と木星までの所要期間は史上最短である。
  
  太陽から遠く太陽電池を使えないため、原子力電池を搭載している。冥王星軌道からの通信速度は僅か800bps弱となるため、64Gbit（8GB）相当のフラッシュメモリを搭載。冥王星探査で取得したデータは、メモリに蓄積して数ヶ月かけて地球へ送る。
  
  2015年7月14日：11時47分に冥王星をフライバイ（接近通過）し、冥王星と衛星カロンを撮影。最接近時の距離は13,695kmで、カロンの公転軌道の内側を通る。
  
  ニュー・ホライズンズの探査軌跡
  NASA - New Horizon Spacecraft approaches Pluto (13 Jan 2014)
  ニュー・ホライズンズの打ち上げ費用は、ロケット製造費、施設利用費、装置開発経費及びミッション全体の人件費を含み約7億ドル（日本円で約800億円）である。ジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所 (APL) のミッションチームが管制を行う。
  
  打ち上げ直後の対地球速度は 16km/s を越え、歴代の探査機の中で最高速度。これに伴い、切り離したロケットの下段も高速に達し、第2段のセントールは小惑星帯に遠日点を持つ人工惑星となり、最終段である第3段のスター48ロケットモーターは探査機を分離した後は徐々に離れつつも、やはり冥王星軌道の外側へ飛んでいく。
  
  冥王星軌道を通過後ニュー・ホライズンズは、エッジワース・カイパーベルト内の別の太陽系外縁天体を探査する。目標となる天体は決まっておらず、日本のすばる望遠鏡も参加して捜索が行われている。
  
  冥王星系の公転軌道
  

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