南米大紀行

江戸川区南葛西に住んでいた私は、地下鉄東西線で西船橋から乗換で成田空港行きの快速に乗り遅れてしまい、何とか出発時間(1994.10.29)には間に合ったものの、ツアー説明会には遅れて何の情報も無いまま機上の人となりました。
N.Yに降りたのは、半日以上経ってから。 橋の上を通るたびに『あぁ〜マンハッタンに来たんだなぁ』という想いが込み上げます。
1994年11月3日の皆既日食帯地図
1994年11月3日の皆既日食帯地図

ホテルに行く途中でレストランに入りました。ろくに眠れなくて目をこすりながら昼食をとりました。その席で今夜の行動と明日の予定について説明を受け、自由行動だったのでブルーノートと言うジャズ喫茶店ヘ行き本場の生演奏を堪能しました♪1ドリンク付40$位です。

もしカセットデッキとテープを持っていたらその場で録音したかったですね。

N.Y市街の信号機
N.Y市街(クリックすると信号が出ます)
翌朝ヘリに乗って自由の女神を一周する税込80$のオプションツアーに参加。晴れた空にそびえ立つ女神が印象的でヘリから撮った写真は今でもベストショットです。初めてN.Y市街を ヘリコプターで遊覧した時はアメリカ横断ウルトラクイズのN.Y決戦がシンクロしました。エンパイアステーションビルの横もヘリで通りましたよ。ちなみに9泊10日南米旅行の費用は、550000yenでした。当時勤めていた会社のボーナス2回分かかりました。初日N.Yに着いてから、メトロポリタン美術館にも寄りました。一日中かけても全て見切れない位展示品があり、日本語のパンフレットも置いています。 自由の女神
自由の女神

国連にも寄りましたが、米国の治外法権区域で全ての商品は非課税。国連内にホテルもありました。N.Y5番街を同行した方々と歩いて帰りましたが、途中で三脚の固定ネジを忘れ、5番街のカメラ屋に立ち寄り、55$の三脚を買いました。

英語が解らないので、同行した方に通訳してもらいました。午後からは南米アルゼンチンへ。機内泊で現地着が早朝でした。

メトロポリタン美術館
メトロポリタン美術館
空港からバスに乗り、首都のブエノスアイレスに到着!大河ラプラタ川を眺めながら、バスはカラフルなトタン屋根の通り(カミニート)を見た後、肉料理屋で昼食をとりました。皿に置かれた肉にビックリ!!顔程の大きさがある肉が出てきました。皆さん食べきれなくて余していたけど、私はペロリと平らげました。
上には上がいるもので人が残した肉まで平らげる殿方がいたけど、さすがに無理。店内では焼けた肉を串刺しにしていて見るからに美味そう。
タンゴ発祥の地 カミニート
タンゴ発祥の地 カミニート

ブエノスアイレスの夜はカサブランカと言う店でアルゼンチンタンゴを見ました。これも1ドリンク付きで40$

写真も自由に撮っていいらしく、場内はフラッシュとシャッター音が鳴り響いていました。男女の妖しげな踊りとバンドネオンの軽快な音。2時間にも渡る公演を堪能して気分良くホテルに戻りました。

アルゼンチンタンゴ
アルゼンチンタンゴ

月が変わり、11.1はチリのサンチャゴへ出発。南米を横断するので約2時間のフライト。市内観光後ホテル一泊。翌朝いよいよ観測地へ出発!

チリ北部の町アリカに到着。南天星野観測希望なので、観測地のバスで車中泊。そこはプトレ村といって砂漠にあります。標高が2900mもあるので、夜は4℃まで下がり寒くて眠れなかったです。

チリの首都サンチャゴ市街
チリの首都サンチャゴ市街
砂漠なので大気の透明度が良く、見た事もない夜空が広がっていました。まだ南十字星は見えないので体を震わせながら一眠りzzz AM4時頃目が覚めたら既にεカリーナ星雲と共に南十字星も昇ってきました。

薄雲が切れるのを待って、愛機のMINOLTAα-8700iとISO1600フィルムで60秒で撮影しました。帰国後出来上がった写真を見ると明るい星だけが輝いていました。天の南極に近いので固定撮影でもあまりブレずに済みました。

観測地の日没
観測地の日没
南十字星は1等星が2個、2等星と3等星が各1個で構成されています。名前からくる憧れもあってか、北半球では人気のある星座です。実際はオリオン座より遥かに小型です。天の南極は、北極星の様に目印になる星がないので南十字星を使って捜します。
十字架の縦の部分を南側に5倍伸ばすと天の南極に当たります。南半球でも北天の星座も見られますが天の南極が基準になるのでオリオン座も逆さに見えます。日本では沖縄or小笠原諸島の父島まで行けば綺麗な十字架が見られます。
南十字星
南十字星

夜明けを迎えたものの、薄雲は取れないままでヤキモキしているうちに太陽が欠け始めました。かなり欠けた頃、空が急に青みがかってきて金星も見えてきました☆

でも薄雲が取れないままダイヤモンドリングが始まります。薄雲越しに見る光は、肉眼でもはっきり見えてついに皆既日食開始!大気のせいで若干青みがかったコロナが大変印象的で縦に伸びていました。

コロナと金星
コロナと金星
突然ワァーと歓声があがり、さっきとは反対方向からダイヤモンドリングが見えました…あまりの美しさに見とれていたら、太陽の光が増して眩しくなったのでフィルターを付けながら部分日食を観測。初心者は皆既が終わったらホッとして遊んでいるけれど、私は完全に太陽が元に戻るまで撮り続けていました。撮影後は体力を消耗してしまい、バスの中では爆睡していましたzzz
やっと拠点のアリカに戻り、ホテルで二日ぶりのシャワー。夜のディナーパーティーでは、皆さんの顔がニヤケていて観測成功を物語っているようでした。
薄雲ダイヤモンドリング
薄雲ダイヤモンドリング
翌日は現地の日食記事が載った新聞を買い集めました。橋とコロナが一緒に映っている写真もあって、結構印象的な写真でした。ここまでは一泊しながら飛行機で移動ですが、アリカを出発してからは三回も乗継ぎで丸一日飛行機に乗っていました。翌朝やっとN.Yに到着!

前日から足が腫れていたので、病院で調べたら抗生物質を渡され一日中安静にするよう言われ、N.Y最後の夜なのにホテルから一歩も動けず悔いが残る一日でした

チリ・アリカ市街
チリ・アリカ市街
N.Y最後の翌日は、昼に成田へフライトします。足が腫れたままの私を見かねたスッチーがファーストクラスに空きがあるからと言われてそこに座り、一時のリッチな気分を味わいました。座席にも余裕があり、かなりゴージャスな気分でした。

それから一ヵ月後足は完治したものの、南米ツアーに参加した方々と会う度に足直った!?と言われています。結局原因は、水虫で剥けた皮をいじっている時に雑菌が入って足が腫れたのだそうです(>_<)
N.Y市街の風景
N.Y市街の風景
観測地の位置
観測地の位置・・・バス印が観測点です     観測地のGPS 18°10'41.00" S   69°30'44.3" W  標高 4121m
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