L.A金環・アラスカオーロラツアー(オーロラ編)

Keietsu Sayama
(4)オーロラの夜
フェアバンクス空港からバスでチェナ温泉に向かいます。道中はほとんど真っ暗で外が見えません。約1時間半で温泉宿に到着。温泉と言ってもロッジ風の小屋が宿泊場所で、受付のロッジはオーロラの写真が多数展示していました。部屋のカギをもらい荷物を置いて機材を運び早速オーロラ観測の準備をします。ツアー客も機材をセットしますが、まだオ ーロラが現れないのでほとんどの方がロッジに戻りました。
ロッジ風の小屋に泊まりました
ロッジ風の小屋に泊まりました
私と友人と数名は観測広場でオーロラが出るまで粘りました。年末前に防寒服と手袋とエスキモー仕様の靴を新たに買ってこの日のために用意しましたが、それでも足の指先は冷たかったです。気温は−20℃くらいでしょうか?そのまま一時間半も粘ってそろそろロッジに戻って寝ようかなぁ…と思った頃に、ぼんやりとした緑色の光の帯が見えてきました。 オーロラ・カーテン
オーロラ・カーテン
それは同じ所を眺めているにも関わらず、光の強さを増しながらハッキリとした形に変わりました。これがオーロラなんだ!!やがてオーロラは揺れ動き、上空へ昇るような動きを見せながらカーテン状に広がりました。ここで我を忘れてはいけないので、30〜60秒の露出で撮影。約6枚まで撮り終えた時、オーロラは北の彼方へ消えていきましたToT その後、もう少し粘りましたがついにオーロラは姿を見せないまま観測が終了しました。それと同時に、ロッジで飲んでいた方々が広場へ出てきましたが後の祭りでした。 ペルセウス座に浮かぶオーロラ
ペルセウス座に浮かぶオーロラ
(5)オーロラ講義
翌朝部屋のドアが激しく叩かれている音で目覚めた私は、添乗員からフェアバンクス市内観光のオプションツアーがあり、アラスカ大学でオーロラの講義を聞くために出発する事を聞きました。前もって申込をしていたにも関わらず、観測の成功と安堵感で頭が寝ぼけたままでしたが、準備を整えてやっとバスに乗りました。私のせいで出発が30分も遅れたので、平身低頭で参加者にお詫びしました。友人はかなり眠かったらしく、そのまま寝る事にしたようですzzz
木々に浮かぶオーロラ
木々に浮かぶオーロラ
薄明直後にバスは出発しました。アラスカの日の出はAM10:11で日没はPM4:00です。車窓からは針葉樹林と雪の景色だけが見えました。太陽は斜めに昇ります。フェアバンクスの市内には入らず、郊外に行った所でアラスカ大学がありました。やがて広い構内から講義室に通されます。床は斜めに作られていて紫色の椅子が印象的でした。教室にはアラスカ州旗も飾られています。濃紺の地に北斗七星と北極星の星が金で描かれていて目立った旗でした。オプションツアーの方々も全て揃い、教授を待ちます。 アラスカ州旗
アラスカ州旗(クリックするとアラスカ大学の写真)
すると初老の紳士が現れました。彼はもう30年も教鞭を執っていて、アラスカ大学地球物理研究所の所長をしています。お名前は赤祖父俊一さん。物腰がとても柔らかい方です。あらかじめ用意されたスライドで、写真を見ながら赤く光るライトで細かく説明されました。どれも価値のある写真で、フラッシュを使わず手持ち撮影でスライドを撮りました。 アラスカ大学・教室
アラスカ大学・教室(クリックするとオーロラの分布)
『オーロラは成層圏の上空で発生し、底辺は120qで頂点は400qの高さまで及びます。太陽のコロナから吹き出す太陽風という粒子が地球上の南極・北極付近の磁気圏で大気と衝突して光を放つとオーロラとなって我々は見ることができます。オーロラの分布ですが、北半球はグリーンランドの北西部に北磁極があり、ここを中心として同心円状に半径3000q付近でオーロラが発生します。同様に南半球では南極ロス海西側の湾を中心として半径3000q付近でオーロラが発生します。』 オーロラの発生理論
オーロラの発生理論
このような説明の他に、アラスカの地層分布の説明もされました。『アラスカ州のコジアク島やアンカレッジ等の南部では南米の地層が地球規模で大陸プレートに乗って運ばれ、北極海周辺の地層は北極周辺の地層で出来ています。地層同士が衝突したところがマッキンリー山を中心としたアラスカ山脈となりました。』地平線を転がる太陽の写真も紹介されました。冬至の太陽を30分おきに撮影した写真ですが、本当に太陽が転がっているように見えました。 地平線を転がる太陽
地平線を転がる太陽(教授がバローで撮影)
オーロラの説明が終わり教室を後にすると、既に日が暮れかけていました。フェアバンクス市街を通らず、まっすぐチェナ温泉のロッジに戻ります。夕食はバイキング方式の食事を味わいました。ここのレストランは、アラスカ州の地図がランチョンマットに使われていて旅の良い記念になるので数枚持ち帰りました^o^ その夜、再びオーロラを見ましたが、どれも光が弱くボヤーッとした光芒しか見られませんでした。 アラスカ州の地図
アラスカ州の地図
(6)犬ぞりツアー
翌朝犬ぞりに乗るオプションツアーに参加。犬が走る広場がオーロラを見た場所です。広場に出る途中、温泉の湯気で樹木に氷が付いていたのが美しかったので撮りました。温泉の余った水が流れる先は、近くにあった湖です。晴れ渡った空を見ながら犬ぞりに乗ります。私の順番は最後なので皆さんが乗っている写真を撮りました。やっと私の出番です。犬は8匹でそりをひきます。主人の合図からそりが引かれはじめ、約1qほどのコースを一周します。舌を出しながら顔を見合わせて前進する犬が印象的でした。
アラスカの犬ぞり
アラスカの犬ぞり
氷結した樹氷
氷結した樹氷
(7)チェナ温泉
チェナ温泉は硫黄泉で多少硫黄臭さがありましたが、オーロラで夢中になるあまり公衆浴場には入りませんでした。そこは水着を着て入る決まりになっているそうです。ロッジの宿泊場所もシャワーのお湯は硫黄泉なので、髪は水で洗いました。今日はフェアバンクスから空路アンカレッジに向かいます。アンカレッジ市内観光では一度乗りたかったアラスカ鉄道の駅を見学しました。数年前アメリカ横断ウルトラクイズでアラスカを縦断した時にロケで使われてたのを覚えていました。今度は、実際に乗って旅行したいです。
チェナ温泉の温度計と私
チェナ温泉の温度計と私
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